ネイリスト検定でJNEC認定モデルハンドの使用ができる?特徴・注意点からネイルチップの購入方法まで【トレーニングハンドでの受験者へ】
資格
JNEC認定モデルハンドは、2023年秋期のネイリスト検定(正式名称:ネイリスト技能検定試験)から使用が認められたトレーニングハンドです。
商品名は「STモデルハンド」ですが、ネイルチップの購入方法などまだ分からない点が多いのではないでしょうか?
そこでここでは、第1期JNEC認定モデルハンドの特徴や注意点について解説していきます。JNEC認定モデルハンド受験に挑戦してみたい方や、モデルが周りにいない方は、ぜひチェックしてみてください。
CONTENTS
JNEC認定モデルハンドとは?
JNEC認定モデルハンドとは、JNEC認定ラベルが貼られた「JNEC認定モデルハンド本体」「JNEC認定ネイルチップ」「JNEC認定ルースキューティクル」の一式(※)を指します。
※詳細はJNEC公式サイトにてご確認ください。
ネイリスト検定の実技審査を、モデルではなくトレーニングハンドで受験したいなら必須のアイテム。認定品以外を使った受験はできないため、ぜひ覚えておきましょう。
【2023年秋期ネイリスト技能検定試験からの改定概要】
2023年の夏期まで、トレーニングハンドの使用が許されているのは1級のみでした。1級はトレーニングハンドでの受験のみ認められ、モデルでの受験は不可。
対して、2・3級では、モデル同伴の場合のみ受験が許されていました。
改定後の2023年秋期試験より、1~3級においてトレーニングハンド(JNEC認定モデルハンドのみ)での受験が認められています。
加えて、1級はモデル同伴の受験もできるようになったため、全級でモデルもしくはJNEC認定モデルハンドのいずれかを選択できます。
【併せて読む】
『ネイリスト技能検定試験3級の内容や合格率とは?日程や申し込み方法も紹介』
『ネイリスト技能検定2級の合格率は半数以下?審査基準・内容・日程など試験要項まとめ』
『ネイリスト技能検定1級の内容やスケジュールとは?3Dアートのパターンや合格率なども紹介』
【第1期JNEC認定モデルハンドについて】
ネイリスト検定に使用するトレーニングハンドは、2023年2月22日(水)より「STモデルハンド(JNEC第1期認定モデルハンド)」として販売されています。
販売元は、ネイル・エステティック・理美容用品の総合商社として知られる滝川株式会社。JNECの販売商品ではないため、問い合わせ・購入はJNEC公式サイトに記載のあるリンク先をご確認ください。
■JNEC 第1期認定モデルハンド
■商品名:STモデルハンド(JNEC第1期認定モデルハンド)
■販売予定価格:14,300円(税込)
■セット内容:ハンド右手・左手×各1、ネイルチップ10指付×2、ルースキューティクルシール50指付×1、両面テープ20指付×1、取扱説明書×1
なお、2023年11月現在、下記の単品も販売されています。
■モデルハンド右手・左手:各7,150円(税込)(ネイルチップ10指付×2、取扱説明書×1付き)
■STモデルハンド ネイルチップ:1,430円(税込)(ネイルチップ10指付×10)
■STモデルハンドルースキューティクルシール:1,430円(税込)(ルースキューティクルシール50指付×2)
■スペース 両面テープ クリア:550円(税込)(両面テープ20指付×5)
なお、JNEC公式サイトでは、JNEC認定モデルハンドおよびJNEC認定ネイルチップの欠品が発表されています。生産体制を見直し急ピッチで増産を行うため、各販売店のホームページなどで入荷状況を確認してくださいとのこと。(2023年9月発表)
練習を重ねるごとに、特にネイルチップは必要となってきます。買い足しが予測される場合は、情報をこまめに確認するとともに早めの購入をおすすめします。
■以下参考元:JNEC公式サイト
※申込期間後の変更不可
※「JNEC認定モデルハンドを持参」を選択した場合、ご自身で JNEC 認定モデルハンドをご用意ください。また、JNEC認定モデルハンドで受験される場合、あらかじめ準備した上で、お申込みされることをおすすめします。
※1級は、2020年9月試験よりトレーニングハンドのみの試験でしたが、2023年秋期検定試験(10月実施)より、「モデルを連れてくる」または「JNEC認定モデルハンドを持参する」のいずれかでの受験となります。
※ネイリスト技能検定試験では「JNEC認定モデルハンド」以外のトレーニングハンド類を使用することはできません。
JNEC認定モデルハンドの特徴
JNEC認定モデルハンドは、一般的なトレーニングハンドと違うところが多いです。ネイルケアの実技試験に用いられることもあり、ケアに特化したつくりになっているとのこと。
JNEC認定モデルハンドの特徴を、ひとつずつ確認してみましょう。
【質感が柔らかい】
JNEC認定モデルハンドはより人の手に近く、柔らかな質感が大きな特徴。一般的なトレーニングハンドより、キューティクル周辺のスキンアップもしやすいつくりです。
「人の手を借りて施術している」という意識をもって臨む練習にもなるでしょう。
【安定感があり施術しやすい】
JNEC認定モデルハンドは人の手の質感に近い一方、手のひらはフラットな形状です。人の手のように膨らみがないうえ、手首に重さがあるのも特徴のひとつ。
アームレストに固定しやすく、安定感と施術のしやすさに配慮されています。
【指同士の間隔が広い】
指が程よく開いており、指同士の間隔が広いのも特徴です。従来のトレーニングハンドでは、施術のために自力で間隔を調整する必要がありました。
JNEC認定モデルハンドでは、モデルが自然と指を広げてくれるのと同じ感覚で施術できるでしょう。
【手のひら側に穴が開いている】
JNEC認定モデルハンドの手のひら側、各指の裏側には穴が開いています。
柔らかな質感を出すために必要な制作上の特徴ですが、穴から水や消毒用アルコールが入ってしまうのを避けられません。
もし入ってしまったら穴から水を出し、よく乾かすようにしてください。
【親指の爪が上向きになっている】
親指の爪がほぼ真上に向いているのも、JNEC認定モデルハンドの特徴のひとつです。人間の親指は自然にしていると、やや外側に向いているもの。モデル同伴の場合は、施術がしやすいように押さえながら進めなければなりません。
アームレストから動かさずとも、親指の施術がスムーズでしょう。
【認定ネイルチップとルースキューティクルシール】
JNEC認定モデルハンドには、認定ネイルチップとルースキューティクルシールが対応するのも特徴。セット商品にはいずれも含まれているため、別で用意する必要はありません。
認定ネイルチップは10本1セットで、各指に対応できるようS・M・Lサイズが各2つずつ。ナチュラルネイルカラーになっています。
ちなみに、JNEC認定モデルハンドへの装着はグルーを使用してください。ジェルやアクリルでは付着しないため、基本的にはネイルグルー→付属の両面テープの流れで装着していきます。
また、2~3級で使用するルースキューティクルシールは50枚ついており、認定ネイルチップと同様、S・M・Lの3サイズが各10セットになっています。
なお、ルースキューティクルに関しては、今後形状が変更になる可能性があります。2023年秋期の試験ではシール形状ですが、以降に受験する方は試験要項を随時確認してください。
JNEC認定モデルハンドが使用可能になった理由
ネイリスト検定において、そもそもJNEC認定モデルハンドが使用できるようになったのはなぜでしょうか。施術で重視すべきところや、受験者の負担が関係しているようです。
以下では、JNEC認定モデルハンドが使用可能になった理由に迫っていきます。
【ネイルケア実技の重要視】
ネイリスト検定において、3~2級の実技試験に付きものなのがネイルケア。1級こそ審査がないものの、ネイルケアはネイルの基本であり、重要視される施術のひとつです。
しかし、モデルの手を借りる場合、一度ケアしてしまえばキューティクルが伸びるまでには時間がかかり、何度も練習できるものではありません。
対して、JNEC認定モデルハンドでは、ルースキューティクルシールを貼りかえれば何度でもネイルケアの練習が可能。ネイルケアの技術向上につながるのが狙いといえます。
【モデル探しの負担をなくす】
JNEC認定モデルハンドが使えるようになった理由には、受験者のモデル探しにおける負担をなくすといったこともあげられます。
モデル同伴でネイリスト検定を受験する場合、まず適任のモデルを探す労力が発生。さらに当日もモデルが遅刻やドタキャンをしないか、多少なりともひやひやしなければなりません。
精神的な負担を軽減する点でもうれしい変更点です。
【コロナウイルス対策】
JNEC認定モデルハンドが使用可能になった理由には、コロナウイルスの蔓延も関係しています。過去にはトレーニングハンドでの受験のみ認められた時期や、会場内の人数を制限するため受験者を抽選で選んだときもありました。
2023年の秋期以降はJNEC認定モデルハンドとモデルのどちらかを選べるようになったこともあり、より受験しやすくなることが期待されています。
JNEC認定モデルハンドの注意点
モデル探しの手間をカットし、ネイルケアの技術向上が目指せるJNEC認定モデルハンドの使用。メリットが豊富な反面、注意しなければならないポイントもあります。
そこで次に、JNEC認定モデルハンドの注意点を解説します。
【試験当日に実際のモデルへの変更不可】
試験当日になって、JNEC認定モデルハンドからモデルへの変更はできません。申し込みの際に選択した方法でのみ受験が可能です。
JNEC認定モデルハンドでの受験を申し込んだにもかかわらず、事前審査の開始までJNEC認定モデルハンドを用意して着席できなければ、失格対象となってしまいます。モデルで申し込んだときも同様のため、申し込み内容に相違がないよう注意しましょう。
【認定品以外のトレーニングハンドは使用不可】
先述のとおり、ネイリスト検定の実技試験では、JNEC認定モデルハンド以外のトレーニングハンドは使用できません。
トレーニングハンドでの受験を考えているなら、JNEC認定モデルハンドを購入する必要があります。規定に沿っていない場合、失格対象となってしまうため要注意です。
JNEC認定モデルハンドの懸念点
JNEC認定モデルハンドの使用開始には、注意点だけでなく懸念点も浮上しています。いいところだけでなく、ネックになるところも知っておきたいなら要チェックです。
【雑に扱うとキズが付く】
JNEC認定モデルハンドは質感が柔らかなぶん、耐久性はそこまで高くありません。道具の使い方によっては、キズが付いてしまうケースがあるため要注意。
人間の手のように自然と回復しないため、他のモデルハンドと同様、ダメージがひどいと買い直しも必要なのが懸念点です。
今のところ採点基準には加えられていませんが、JNEC認定モデルハンドのキズ付き具合が関係してくる可能性もあるため留意しておきましょう。
【消耗品は出費がかさむ】
STモデルハンドネイルチップとSTモデルハンドルースキューティクルシール、スペース 両面テープ クリアは消耗品のため、練習のたびに金銭的な負担がかかってくるのも懸念点のひとつ。
特に、ネイルチップは10指付×10で1,430円(税込)、ルースキューティクルシールは50指付×2で1,430円(税込)(※)と、そう安くはありません。JNEC認定モデルハンドの買い替えも含めると、ある程度の出費は覚悟しておきましょう。
※参照元:滝川株式会社公式サイト
【採点基準が上がる(合格率が下がる)】
JNEC認定モデルハンド使用の懸念点には、採点基準が上がる・合格率が下がるおそれがあるというものもあります。
認定ルースキューティクルシールがグレーで、ネイルケアの技術力が見た目にも分かりやすくなるためです。ニッパーでキューティクルを処理するときに、もし失敗するとガタガタの処理跡が審査員の目に触れてしまいます。
多少失敗しても乗り切れたラインが、後々引き上げられるかもしれません。
JNEC認定モデルハンドは練習を重ねたい受験生の味方
2023年秋期のネイリスト検定から使用が認められた、第1期JNEC認定モデルハンド。滝川株式会社から販売され、セット商品には本体のほか、ネイルチップとルースキューティクルシール、両面テープが含まれています。
JNEC認定モデルハンドの特徴は、人の手に近い柔らかな質感。指の感覚が広く、親指が上に向いているため、従来品より施術のしやすさも良好です。
また、シールを貼り替えればキューティクルが復活するため、ネイルケアの練習に力を入れやすいのが利点。コストはややかかりますが、気兼ねなく練習したい方は使用を検討してみてください。
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この記事の監修者
金子 実由喜