
ネイルサロン開業の失敗しないコツ!資金・メリットデメリット・準備の流れと集客ポイント
仕事・キャリア
ネイルサロンの開業は、ネイリストとしてのスキルを活かし、自分の理想の空間でお客様を迎えられる大きな魅力があります。
一方で「資格は必要なの?」「どのくらい資金がかかる?」「自宅と店舗、どちらが良い?」といった疑問や不安も少なくありません。
そこでここでは、ネイルサロン開業に必要な資格・許可、資金の目安、開業までの流れ、集客のポイントまでを詳しく解説します。
自宅サロンと店舗型のメリット・デメリットも比較し、開業後に失敗しないための実践的なヒントもお伝えします。

日本では、ネイルサロンを開業するために法律で義務付けられた資格はありません。極端にいえば、資格がなくても店舗を構えて営業することは可能です。
しかし、現実的にはJNECネイリスト技能検定やJNAジェルネイル技能検定などの資格を保有しているほうが、お客様からの信頼獲得・集客・単価設定の面で有利です。
特に店舗型サロンや、ターゲット層が技術や安全性を重視する場合には、資格は大きなアピールポイントになります。
CONTENTS
ネイルサロン開業に必要な資格・許可と届出
資格が必須ではないとはいえ、開業にあたっては以下のような届出や許可が必要になる場合があります。

- 保健所への美容所登録
まつ毛エクステなど、法律上「美容行為」に該当するメニューを扱う場合は、美容師免許と美容所登録が必要です。
※ネイルのみの場合は美容所登録不要。ただし地域やメニュー内容によって確認が必要です。
- 開業届の提出
個人事業主として開業する場合、税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。青色申告を行う場合は「青色申告承認申請書」も併せて提出するとよいでしょう。 - 賃貸物件での営業許可
店舗や賃貸マンションの一室を利用する場合は、契約条件で営業利用が許可されているかを事前に確認します。 - 消防法や建築基準法の確認
店舗型の場合、内装工事や設備設置に際して消防法や建築基準法に適合しているかを確認する必要があります。
【ポイント】
開業準備の段階で資格・許可・届出の条件を明確にしておくと、後のトラブル防止につながります。特に自宅サロンの場合でも、賃貸契約や近隣への配慮は忘れないようにしましょう。
■開業届などについて詳しくはこちら
『ネイルサロン開業に必要な手続き・届け出とは?納税義務と青色申告のメリットについて』
■検定・資格関連の記事を見る▶
https://carriere-nail.com/journal_category/jc_01/
ネイルサロン開業資金について
ネイルサロンの開業資金は、自宅型か店舗型かによって大きく異なります。ここでは、初期費用に含まれる主な項目と、それぞれの目安を解説します。
1.ネイルサロン開業資金【自宅型】
自宅の一室を活用する場合は、物件取得費や改装費がほとんどかからず、50万〜100万円程度で始められることが多いです。

<主な内訳>
- ネイルデスク・チェア・ワゴン:5〜10万円
- UV/LEDライトや集塵機:3〜7万円
- カラージェル・筆・ツール類:5〜10万円
- タオル・消耗品類:2〜5万円
- 広告宣伝費(SNS広告・チラシなど):3〜10万円
【ポイント】
自宅型は固定費を抑えやすい反面、立地や集客面の工夫が必要です。SNS運用や地域密着型の集客施策が効果的です。
2.ネイルサロン開業資金【店舗型】
店舗を借りて営業する場合は、200万〜500万円程度かかることが一般的です。規模や立地によってはさらに高額になるケースもあります。
<主な内訳>
- 物件取得費(敷金・礼金・保証金など):50〜150万円
- 内装・設備工事:50〜200万円
- 備品購入費(ネイルデスク・チェア・什器など):20〜50万円
- 商材・ツール類:10〜20万円
- 広告宣伝費:10〜30万円
- 開業後の運転資金(家賃・光熱費・材料費など3〜6カ月分):50〜100万円
【ポイント】
店舗型は駅近や人通りの多いエリアを選べるため集客しやすいですが、家賃や人件費などの固定費がかかります。開業前に3〜6カ月分の運転資金を確保しておくことが重要です。

ネイルサロン開業のメリット・デメリット
ご紹介したように、ネイルサロンの開業形態は大きく分けて自宅型と店舗型の2つ。それぞれにメリット・デメリットがあるため、資金計画やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

自宅型のメリット
- 初期費用・固定費を抑えられる(家賃ゼロ)
- 家事や育児との両立がしやすい
- 通勤時間が不要で働きやすい
- リピーターを中心とした安定経営が可能
自宅型のデメリット
- 立地を選べないため新規集客が難しい
- プライベート空間との区切りが必要
- 騒音や出入りで家族の協力が必須
- 看板や広告を出しにくい
店舗型のメリット
- 駅近や商業施設内など好立地を選べる
- 看板や外装で集客しやすい
- スタッフを雇い複数席で営業できる
- 内装やコンセプトを自由に設計できる
店舗型のデメリット
- 初期費用・家賃・人件費などコストが高い
- 開業までの準備期間が長くなる傾向
- 不採算が続くと撤退リスクが高い
- 運営管理(スタッフ管理・在庫管理など)の負担が増える
ネイルサロン開業までの流れ(時系列チェックリスト)
ネイルサロン開業は、資金準備から集客体制の構築まで、複数のステップを順を追って行うことが重要です。以下の流れを参考に、計画的に進めましょう。
1 資金計画と調達
- 自己資金の確認
- 不足分は金融機関や自治体の融資制度、補助金を検討
ネイルサロン開業を決めたら、まずは資金計画から始めましょう。
自宅型か店舗型かで必要な資金は大きく異なります。開業スタイルを決めた上で、自己資金の範囲と不足分の調達方法を検討します。
助成金や補助金を活用する場合は、申請準備を早めに始めることが重要です。
2 コンセプト・ターゲット・屋号の決定
- 店舗のコンセプトを明確化
- ターゲット顧客層の設定
- 屋号(サロン名)の決定

どんなサロンにしたいのかを明確にし、ターゲット顧客層を設定します。コンセプトとターゲットが定まると、内装・サービス・メニュー構成もブレにくくなります。
サロン名はコンセプトに合い、覚えやすく検索されやすいものを選びましょう。
3 開業日と逆算スケジュール作成
- 内装や備品準備から逆算して設定
- 季節やイベント時期を考慮
オープン日は準備スケジュールの起点となるため、早めに決定します。春や秋など美容需要が高まる時期や、近隣イベントと重なるタイミングを狙うのも集客面で有効です。
4 物件選び(店舗型の場合)/スペース確保(自宅型の場合)
- 立地条件や賃料、周辺競合を調査
- 自宅型の場合は施術スペースと生活空間を分ける計画を立てる
店舗型の場合は、立地が集客に直結します。家賃や契約条件を比較しながら、ターゲット層が利用しやすい場所を選びましょう。自宅型の場合も、施術スペースや動線、近隣環境を考慮します。
5 予約導線の整備
- 電話・LINE・予約サイトの設定
- SNSやWebサイトからの予約導線構築
オープン前に予約の受付方法を決め、複数の導線を用意しましょう。予約サイトやSNSのリンクを統一することで、お客様が迷わず申し込めます。
6 内装・設備準備
- サロンの雰囲気やブランドイメージに合わせた内装
- 施術台、ライト、収納、待合スペースなどの設備手配
内装はサロンの世界観を形づくる重要要素です。照明や色調で印象が変わるため、ターゲット層の好みに合わせた空間づくりを意識します。
7 備品・消耗品の購入
- ネイル施術に必要な機材・道具
- 衛生用品・消耗品のストック

開業前に必要な道具や材料を一括で揃えます。特に衛生管理用品は必須で、施術ごとの消耗を見越してストックしておきましょう。
8 メニュー・料金設定
- 競合調査を踏まえて価格帯を決定
- キャンペーンや初回割引などの導入プランを策定
メニュー内容や料金設定は、顧客層と競合状況を踏まえて決定します。開業初期は新規顧客を呼び込みやすいキャンペーンを用意すると効果的です。
9 集客準備
- SNSアカウント開設と定期投稿開始
- 外部予約サイトへの掲載登録
- 名刺・チラシ・看板の作成
集客はオープン前からスタートするのが理想です。SNS投稿や予約サイトの掲載を早めに始めることで、オープン時に来店につながりやすくなります。
10 予約・営業体制の構築
- 予約管理システムの導入
- お客様対応マニュアルの整備
- 支払い方法(現金/キャッシュレス)の設定
スムーズな営業を行うため、予約管理や接客の流れを事前に整えておきましょう。支払い方法も複数用意すると顧客満足度が向上します。
11 オープン前リハーサル
- 家族や友人を招いて施術や接客の動線を確認
- 設備や備品の不足を洗い出す
本番前にリハーサルを行うことで、施術の流れや動線の問題点を把握できます。改善点はオープンまでに調整しましょう。
12 グランドオープン
- 初回キャンペーンやSNS告知で来店促進
- 来店者の感想や口コミを集め、次の集客につなげる
オープン初日は印象づけが大切です。施術後の感想や口コミは、その後の集客力を高める重要な資産になります。

ネイルサロン開業後の集客ポイント
ネイルサロンを無事オープンできても、その後の集客が軌道に乗らなければ売上は安定しません。
ここでは、リピーターづくりやSNS活用など、開業直後から実践できる集客の具体的な方法を紹介します。
1 ターゲットを明確にする
- 年齢層・ライフスタイル・利用シーンを設定
- ターゲットに合わせたメニューや販促を展開
誰に来てもらいたいサロンなのかを明確にすることで、広告やキャンペーンの効果が高まります。顧客像に合わせた価格帯や施術内容を打ち出しましょう。
2 技術を高める
- 新しいアートや技術を継続的に習得
- 資格取得やコンテスト出場も検討
技術力はリピート率に直結します。定期的にスキルアップの機会を設けることで、お客様に「常に新しい提案があるサロン」という印象を与えられます。
3 リピーターを作る
- ポイントカードや次回予約割引を導入
- 記念日や誕生日に特典を提供
リピーターは安定した売上の鍵です。お客様一人ひとりに合わせたフォローや特典で、再来店を促しましょう。
4 SNSを活用する
- 定期的に施術写真やお客様の声を投稿
- ストーリーズやリールでリアル感を演出

SNSは無料で始められる強力な集客ツールです。投稿の継続と質の向上がファン獲得につながります。
5 外部予約サイトを活用する
- ホットペッパービューティーなどに掲載
- キャンペーンやクーポン設定で新規来店促進
予約サイトは多くの潜在顧客にアプローチできます。検索順位や露出を高めるため、定期的に内容を更新しましょう。
6 できるだけ詳しい情報を載せる
- メニュー・料金・施術時間・衛生管理情報を明示
- 店舗写真やスタッフ紹介で安心感を与える
情報が具体的であるほど、初めてのお客様も来店しやすくなります。特に衛生面や技術面の信頼性は重要です。
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ネイルサロン開業についてのよくある質問
ネイルサロンは、美容師免許のような国家資格がなくても開業できます。ただし、お客様への信頼性や技術力の証明のため、JNECネイリスト技能検定やJNAジェルネイル技能検定の取得を検討すると良いでしょう。
初期費用を抑えて始めたい場合や家事・育児と両立したい場合は自宅型、集客を重視し駅近など好立地で開業したい場合は店舗型が向いています。それぞれのメリット・デメリットを比較して選びましょう。
中古の備品購入、必要最低限のメニューからのスタート、SNS中心の集客などでコストを抑えられます。また、自治体の創業補助金や金融機関の女性向け融資制度も活用できます。
SNS運用や外部予約サイトの活用に加え、初回限定キャンペーンや紹介割引などの施策が効果的です。お客様の口コミも集客力アップに直結します。
立地や集客力、固定費によって異なりますが、多くの場合は半年〜1年程度で安定期に入るケースが多いです。固定費を抑え、リピーター獲得を意識することが黒字化の近道です。
ネイルサロン開業成功には資金と流れの把握・集客の工夫がカギ
ネイルサロンの開業は、資格の有無に関わらず可能ですが、成功には資金計画・物件選び・集客戦略の3つが重要です。
自宅型・店舗型のどちらを選ぶ場合も、事前準備の段階で資金とスケジュールをしっかり把握し、オープン後はSNSや口コミを活用して顧客を増やしていきましょう。
計画的な準備と継続的な集客の工夫が、長く愛されるサロン経営につながります。
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この記事の監修者
金子 実由喜