ネイルサロン衛生管理士の資格が重要な理由!ネイリストとして資格を取るメリットとは
資格
ネイリストは国家資格ではないものの、ネイルに関するいくつかの資格が日本国内には存在します。
そのどれもが重要であり、取得すればプロのネイリストとしての技術力を裏づけてくれるものですが、その中にあって、視点の異なる資格があります。それが「ネイルサロン衛生管理士」です。
そこでここでは、ネイルサロン衛生管理士とはどういった資格なのか、その取得には何が必要なのかをご紹介いたします。
■ネイリストに関する資格についてはこちら
『プロのネイリストになるための資格って?ネイルの知識と技術の認証資格とは』
CONTENTS
ネイルサロン衛生管理士とは
ネイルサロン衛生管理士は、「NPO法人日本ネイリスト協会(略称JNA)」が設けている資格のひとつ。
ネイルサロンの店舗や器具類が、JNAが定める「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」に沿っているかどうかを確認し、お店が清潔に保たれているかどうかを管理するための知識を持った人に与えられる資格です。
ネイルサロン衛生管理士誕生の背景
2010年以前、ネイルサロンで施術を受けたお客様がかぶれたり、爪にカビが生えたりするといった健康被害が続発し、国民生活センターに相談が寄せられるなどの社会問題になったことがありました。
当時、ネイルサロンに関しては、法的な規制がなく、誰でも営業できる野放図な状態になっていました。そういったことから厚生労働省が2010年に「ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針」をとりまとめました。
内容としては、「施設が設置されている建物は、ねずみ及び昆虫の侵入を防止できる構造であること」といった基本的なことから、消毒用エタノールに含まれるエタノールの濃度に関することまで、多くの指針が示されています。
これを受けてJNAでは、業界の自主規制として「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」を設定し、これを広め遵守するためにネイルサロン衛生管理士の資格制度を設けました。
資格を取るメリット
では、なぜネイリストを目指す人はネイルサロン衛生管理士の資格も取得したほうがよいのでしょうか。資格取得のメリットについて見ていきましょう。
1.独立開業には大きな武器
顧客への安心材料を提供するこの資格は、将来、独立開業を目指すなら、マストで押さえておきたい資格です。
独立当初は、ほとんどの場合スタッフを雇う余裕はありません。そのためネイルのスキル以外のことも全て自分一人でやらなければならないでしょう。
そのような時に、ネイルサロン運営における衛生基準についての知識がなければ、万が一のトラブルにも対処するのが難しくなります。
■ネイルサロン開業について詳しくはこちら
『ネイルサロン開業までの段取り・流れは?いつから何をすればよいのかチェック項目まとめ』
2.JNA認定サロンになるために必要
JNA認定サロンの認定を受けるには、ネイルサロン衛生管理士の資格は必須です。
JNA認定サロンとは、JNAが設定した条件(代表者がJNA会員であることや、JNAが定める技術管理者が各店舗に1名配置することなど)をクリアしたネイルサロンを指します。
1年間で開業したサロンの約60%が廃業すると言われている中で、こういった資格は他店との差別化にもなり、お客様に向けて信頼性の高いアピールポイントとなります。
3.ネイリスト集めにも有効
開業後お店が軌道に乗り始め、ネイリストの増員が必要になった場合も、この資格を保有していることが信頼に繋がり、ネイリストを集める上でのアドバンテージになります。
4.履歴書に書ける
独立開業を目指していないとしても、当然ながら履歴書には資格として記入できます。そのため、ネイルサロンへの就職や転職活動時のアピールポイントとして役立ちます。
■ネイリストとしてのキャリアについてはこちら
『ネイリストが活躍できるサロンの種類と雇用形態!ライフスタイルに合った働き方とは』
ネイルサロン衛生管理士の資格を取るには
ネイルサロン衛生管理士の資格を取るための条件は、2023年4月時点で以下の通りに定められています(JNA公式サイトより)。
■受講資格:18歳以上の方(サロンでの実務経験は問いません)
■講義の受講
第1部 理論講習 約180分間
第2部 確認テスト 20分間
第3部 試験問題解説・まとめ・成績発表
認定証・バッジ授与 (不合格の場合は補習が受講できます)
■受講場所:全国各地のJNA認定スクール
■筆記試験の合格基準
確認テストは択一方式で20問出題し、合格基準は100点満点で80点以上。
※採点は当日、会場内にて行ない合否発表が行われます。
■受講料金:JNA会員が6,160円(税込)、一般が10,560円(税込)
資格には期限があり、取得年を含む3年目の12月末までとなっていますが、一度、資格の継続手続きを終えると「永続認定」が授与され、無期限に保証される資格になります。
申込み方法はJNAの「衛生管理JNA認定校セミナー」のページにアクセスし、受験したい会場を選びます。そして、会場となる(主にネイルスクール)施設のサイトから応募することができます。
■資格取得の難易度
基本的に講習で教わった内容がそのまま試験に出るため、講習をしっかり聞いていればほぼ合格できると言われています。2022年9月末時点では86,548名が資格を取得しています。
安全かつ清潔にネイルを楽しんでいただくために!
美と健康は表裏一体であり、衛生管理はお客様の安全を守る上で欠かせない知識と言えます。
ネイリストとしてネイル施術の技術を磨くことも大切ですが、あわせて安全かつ清潔に施術を終えられることを基本に、ネイルサロン衛生管理士の資格取得も念頭に置くことをおすすめします!
CARRIERE(キャリエール)はJNA認定校です。校内にて定期的に検定試験を実施中!
■キャリエールの検定合格保証制度について、詳しくはこちらのページをご覧ください。
⇒【キャリエールの検定合格サポート】
■検衛生管理士対策講習を含む、コース&カリキュラムについてはこちらのページをご覧ください。
⇒【キャリエールネイルスクールのコース&カリキュラム】
※キャリエールネイルスクールは、東京都内(新宿・立川)、神奈川県(横浜)のネイルスクールです。
この記事の監修者
金子 実由喜