【2024年版】ジェルネイル検定中級について|筆記・実技試験の内容と手順、合格率まで要項まとめ
資格
ジェルネイル検定中級(正式名称:JNAジェルネイル技能検定中級)は、プロとしてサロンワークする上で必要な知識と技術が試される検定試験です。就職にも役立つため、取得を検討している方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、ジェルネイル検定中級について解説していきます。気になる合格基準や合格率をはじめ、実技試験の詳しい内容・手順もピックアップ。独学での合格の目指し方、また合格後の進路が気になる方もぜひチェックしてみてください。
CONTENTS
ジェルネイル検定を取得するメリットとは
ジェルネイル検定とは、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が主催する検定のひとつ。「お客様が安心して施術を受けられる健全なジェルネイルの普及を目的」(JNA公式サイトより)としています。
そこでまずは、プロのネイリストを目指す方がジェルネイル検定を取得するメリットについてご説明します。
■専門技術の向上:ジェルネイル検定は、ジェルネイルに特化した技術や知識を深めることができる試験です。この検定を通じて、ジェルネイルの正しい施術方法、デザインの技術、使用材料の知識など、専門的なスキルを身につけることができます。
■プロネイリストとしての信頼性向上:検定を取得することにより、お客様や業界内での信頼性が高まります。資格を持つことは、その技術が一定の基準に達していることを示す証拠となり、プロフェッショナルとしての価値を高めることができます。
■キャリアの機会拡大:ジェルネイル検定を持つことで、ネイルサロンの就職や昇進、さらには独立開業のチャンスも広がります。特化した技術を持つことは、競争が激しい美容業界において差別化を図るポイントになります。
■顧客満足度の向上:高度なジェルネイル技術を提供することで、顧客満足度を向上させることができます。美しい仕上がりと持続性の高いジェルネイルは、リピーターを増やす重要な要素になります。
■最新トレンドへの適応:検定を取得する過程で、最新のジェルネイルのトレンドや技術に触れることができます。業界の最前線を学び続けることは、技術者としての成長につながり、常に顧客に新鮮なサービスを提供できるようになります。
このように、ジェルネイル検定は、技術の習得だけでなく、キャリアの発展や顧客サービスの質を向上させるための有効なステップと言えるでしょう。
ジェルネイル検定中級について
ジェルネイル検定中級とは、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が主催する検定のひとつ。初級・中級・上級の3つのグレードがあります。
ネイルケアとジェルネイルを施術するために、プロとしてサロンワークに必要な専門知識と技術の修得を基準としています。プロのネイリストとしてサロン勤務するために必要な最低条件ともされており、取得しておくと就職に役立つでしょう。
■ジェルネイル検定については以下の記事もおすすめ
『ジェルネイル検定を取得するメリットとは?2024年の試験日程や合格率、独学・ネイルスクールなどの手段まで』
ジェルネイル検定中級の受験資格
ジェルネイル検定は初級・中級・上級の3つのグレードがあります。
その中で中級は、ネイルケアとジェルネイルを施術するために、プロとしてサロンワークに必要な専門知識と技術の修得を基準としています。
プロのネイリストとしてサロン勤務するために必要な最低条件ともされており、取得しておくと就職に役立つでしょう。
■ジェルネイル検定については以下の記事もおすすめ
『ジェルネイル検定を取得するメリットとは?2024年の試験日程や合格率、独学・ネイルスクールなどの手段まで』
ジェルネイル検定中級のスケジュール
ジェルネイル検定中級は、年に2回実施されます。
実技試験を第1課題から受験する方は1日1回、第1課題の受験が免除になっている方は午前・午後の1日2回の開催です。
なお、JNECネイリスト技能検定試験の2級以上、もしくはJNAネイリスト技能検定国際試験2級を取得していれば、第1課題の受験が免除対象となります。
試験開催日程は、例年6月と12月の日曜日で、当日の3~4か月前が試験申込期間です。
2024年の実施スケジュールは以下の通り。
試験開催日程 | 試験申込期間 |
2024年6月2日(中級・上級) | 2024年2月13日~3月31日 |
2024年12月8日(中級・上級) | 2024年8月~9月 |
ジェルネイル検定中級の合格基準
ジェルネイル検定中級の合格基準は、筆記試験は100点満点中80点以上、実技試験は100点満点中70点以上です。
なお、合格者には合格証(ディプロマ)と資格バッジが発行されます。
ジェルネイル検定中級の合格率
ジェルネイル検定中級の合格率は、公式サイトでは公表されていません。ネイルスクールによると60%程度といわれており、初級と比べて難易度が高いことが分かります。
ジェルネイル検定中級の試験内容
ジェルネイル検定中級は初級同様、事前審査(計2回)と実技試験、筆記試験の3つです。
実技審査は2部制で、第1課題と第2課題の間には、片付け&準備のためのインターバルが15分設けられています。
以下で詳しい内容と手順をチェックしていきましょう。
【事前審査=制限時間10分】
事前審査でチェックされる内容・手順は、以下の通り。
・テーブルセッティング&消毒管理
・モデルの爪もしくはトレーニングハンドの状態
テーブルセッティングでは、試験に必要な用具・用材が正しくセットされているか、品名ラベルは適切に貼られているかを審査されます。第2課題用のジェルネイル用品とライトの用意も、第1課題前の時点から必要です。
また、ウェットステリライザーにウッドスティックやピンセットをはじめとする4つの用具がきちんと入っているかどうかで、衛生面における配慮も見られます。
モデルは15歳以上の男女で、爪および周囲の皮膚に疾患がないことが絶対条件。さらに左手の5本は実技試験の1週間前からファイリングやキューティクルの手入れが不可で、右手の5本はネイルケアを済ませておく必要があります。
※第31回(2024年12月実施)からの変更点として、「トレーニングハンドを使用しての試験は終了」になり、「モデル同伴またはJNEC認定モデルハンド使用」(全級共通)となります。
【実技試験 第1課題=制限時間30分】
実技試験の第1課題で審査される内容・手順は、以下の通り。
・手指消毒
・ファイリング
・キューティクルクリーン
・カラーリング(ポリッシュ)
第1課題では、ネイルケアを1週間行っていない左手5本を使い、ネイルケアとカラーリングを行っていきます。手順は、手指消毒→ファイリング→キューティクルクリーン→カラーリングです。
手指消毒は指先や指間までしっかり行い、エメリーボードを使用しラウンドに整えてきます。フリーエッジは長くても5mm以下に収めてください。
カラーポリッシュの指定はありませんが、例えば例えば2024年6月実施の試験では色が真赤。パールやメタリックが入っているものは使用できません。
カラーポリッシュは2度塗りのうえ、裏面もしくはエッジ部分までカラーリング。トップコートで仕上げても構いません。
【実技試験 第2課題=制限時間85分(+事前審査10分)】
実技試験の第2課題で審査される内容・手順は、以下の通り。
・右手4本:ジェルグラデーション
・右手1本(中指):ジェルイクステンション(クリアスカルプチュア)
・右手1本:ジェルオフ(ファイリングで1本のみ行う)
・左手5本:ジェルフレンチカラーリング
第2課題における、3工程の順番は自由です。指定商品リストに記載のあるジェルを使用し、自分のやりやすい施術から進めていきます。
ジェルグラデーションでは、まずベースのクリアジェルもしくはクリアピンクを塗布した上からカラージェルを重ね、キューティクル側を1/3程度空け、グラデーションを施していきます。色の濃さがポイントで、濃すぎても薄すぎても減点です。
また、ジェルイクステンションにおけるCカーブは10%程度。Cカーブ用のスティックは使用できますが、フォームを止めるための用具は使用不可です。
仕上がりでは、ジェルのつや・透明感がいかに出ているかをチェックされます。
左手5本に施すジェルフレンチカラーリングは、【ベースジェル塗布 → ホワイトのカラージェルでフレンチカラーリング → トップジェル】の順で進めていきます。
カラージェルはホワイトのみ使用可で、スマイルラインはバランスを見ながら筆のみで描いてください。
【筆記試験=制限時間30分】
ジェルネイル検定中級は初級と同様、マークシート方式で行います。
中級はネイルおよびジェルネイルの基礎知識を問う内容で、出題範囲は以下の通り。
- 「衛生と消毒」
- 「爪の構造(皮膚科学)」
- 「爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)」
- 「ネイルケア・ジェルネイルの手順」
- 「その他実践的施術全般」
- 「プロフェッショナルリズム」
- 「ジェルネイルに関する基礎知識・理論」
ボールペンやサインペンは使用できないため、シャープペンシルや鉛筆、消しゴムを持参しましょう。なお、先述の通り、筆記試験の合格基準は100点満点中80点以上です。
ジェルネイル検定中級は独学で合格可能?
ジェルネイル検定中級は、独学でも合格の見込みがないわけではありません。ジェルネイルの専門的な知識や技術を取得しておく必要がありますが、一定の条件をクリアしていれば合格に近づけます。
それでは、どんな方が中級の合格を目指せるのかチェックしてみましょう。
初級に合格しており、ジェルネイルの知識や経験がある方
ジェルネイル検定中級は、初級に合格している、かつジェルネイルに対する知識や経験が十分にある方であれば、合格も夢ではありません。
ただし、初級ではネイルの基礎知識を問う部分が多かったのに対し、中級ではジェルネイルの専門的な知識が必要です。初級の対策をし、合格を勝ち取った方であっても、そのままエスカレーター式に中級に合格できるとは限らないため注意しましょう。
過去にネイリストとして働いていた経験がある方
ネイリストとして働いた経験が一度でもあるなら、ジェルネイル検定中級の合格はそう遠くないといえます。
ネイルの基礎知識も出題範囲に含まれるため、ジェルネイルの施術を担当していなかったとしても、実技試験の実技・筆記試験ともに点数を稼げるでしょう。
さらに、JNECネイリスト技能検定試験2級以上に合格していれば、第1課題が免除される制度もあります。経験をうまく活用し、合格を目指してみてください。
勉強時間が十分に確保できる方
ジェルネイルにそこまで詳しくなかったとしても、その知識と経験を埋められる勉強時間を確保できる方こそ、ジェルネイル検定中級の合格に近づけます。できるだけ多くの時間を勉強にあて、コツコツとレッスンを積み重ねるのみです。
以下では、中級合格に向けたより効率的な勉強方法も紹介しています。あわせてチェックしてみてください。
ジェルネイル検定中級に合格するための勉強方法
ジェルネイル検定中級試験には、先述の通り、事前審査・実技試験・筆記試験の3つがあり、難易度も初級に比べると高いです。
独学で合格を目指す場合でも、検定対策セミナーなどに参加しないと容易とはいえません。
それでも合格したい方のため、中級に合格するための効率的な勉強方法を紹介します。
NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)の公式テキストで勉強する
より正確な情報を得たいなら、JNAの公式テキストを購入するのがおすすめです。
ジェルネイルの施術に必要な知識と技術を集約し、検定試験対策に活用できるテキストが販売されています。実際のサロンワークにも役立つ内容のため、一冊持っておくと安心です。
また、中級合格に求められるテクニックを習得できるDVD付きの教材もあり、実技試験が心配な方に向いています。全国のネイルショップもしくは注文書を使っての申し込みができるため、JNA公式サイトを確認してみてください。
JNECから出されている公式問題集を解く
ネイルの基礎知識を固めておきたいなら、JNEC(公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター)の公式問題集も入手しておくと心強いでしょう。
ジェルネイルに関することは載っていませんが、ジェルネイル検定中級ではネイルの基礎知識や爪の構造なども出題範囲に含まれています。
筆記試験対策に好適なうえ、後々JNECネイリスト技能検定を受験する時にも役立てられるでしょう。
ネイルスクールに通う
ネイルの知識や技術が一切ないところから始めるなら、ネイルスクールで検定対策するのが効果的です。ネイルスクールには各検定に対応するコースを設けているところが多く、短期間で合格を目指せます。
【ネイル検定対策ならJNA認定校キャリエールネイルスクール】
首都圏(東京、神奈川)に拠点を持つ「キャリエールネイルスクール」では、ジェルネイル検定中級合格に向けたコースを多数用意しています。
たとえば、最短1か月の間にサロンワークで求められる実践的な技術を習得できる「ネイリスト2級・中級コース」や、最短2か月で上級の合格も目指せる「ネイリスト1級・上級コース」などが好評です。
またキャリエールネイルスクールでは、万が一不合格だった場合も、合格するまで無料でサポートする制度が整っています。授業料が割引になるキャンペーンを実施しているタイミングもあるため、ぜひ検討してみてください。
■説明会は毎日開催中!スクール見学&説明会のお申し込みなど詳しくはこちら
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※キャリエールネイルスクールは、東京都内(新宿・立川)、神奈川県(横浜)のネイルスクールです。
ジェルネイル検定中級に合格した後の進路
めでたくジェルネイル検定中級に合格した後は、ネイルサロンへの就職を検討するほか、さらなる高みを目指し、上級の合格に向けた勉強を始めるのも良いでしょう。
そこで最後に、中級合格後の進路について解説していきます。
ネイルサロンに就職する
ジェルネイル検定中級に合格したら、ネイルサロンの求人に応募しやすくなります。未経験歓迎のサロンも多いですが、中級の合格を応募条件に掲げているところも多いためです。
中級の合格は、サロンワークに必要な知識と技術を取得していることの証明。合格していると、ネイルサロンへの就職に有利に働くこと間違いありません。
ジェルネイル検定上級の取得を目指す
独立や開業を最終目標にしているなら、ジェルネイル検定上級試験に挑戦する道もあります。
上級はジェルネイルのスペシャリストに値する知識・技術の取得を証明する内容で、お客様への信頼感にもつながる検定試験です。
もちろん中級より難易度は上がりますが、ジェルネイルを極めたいなら視野に入れてみましょう。
ジェルネイル検定中級は、サロンへの就職につながる強みに
ジェルネイル検定中級では、サロンワークに必要な知識と技術が試されます。初級の合格が受験資格となり、年2回開催で合格率は約6割。2回の事前審査に筆記試験、2部制のうち第2課題は85分間の実技試験があり、合格はなかなか容易ではありません。
しかし、ジェルネイルの知識や経験があり、勉強時間が十分に確保できるのであれば、ネイルスクールに通うなど対策を講じた上での合格が狙えます。独学で勝ち取りたいなら、JNAやJNECの公式テキストが味方になってくれるでしょう。
ジェルネイル検定中級の合格を応募条件に設定しているサロンは多いため、合格すれば就職しやすくなるのがメリット。サロンワークにもぜひ役立ててみてください。
JNA認定校のCARRIERE(キャリエール)ネイルスクールは、ネイリストをこれから目指す初心者の方から、すでにサロンワークを行っているネイリストの方のスキルアップや検定対策、キャリアアップ、開業支援まで、幅広い対象のネイルコースをご用意しています。
■「ネイリスト3級・初級コース」について、詳しくはこちら
⇒【ネイリスト3級・初級コース】
■「ネイリスト2級・中級コース」について、詳しくはこちら
⇒【ネイリスト2級・中級コース】
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※キャリエールネイルスクールは、東京都内(新宿・立川)、神奈川県(横浜)のネイルスクールです。
この記事の監修者
金子 実由喜